炭素繊維は、その優れた特性から、様々な用途に広く利用されています。また、原料、製法およびそれらの諸条件により異なった特性の炭素繊維製品が得られます。製品の種類と主な特徴は次のとおりです。
PANプリカーサー(ポリアクリロニトリル繊維)を炭素化して得られるもので、高強度・高弾性率の性質をもつ。航空宇宙や産業分野の構造材料向け、スポーツ・レジャー分野など広範囲な用途に使われている。
ピッチプリカーサー(コールタールまたは石油重質分を原料として得られるピッチ繊維)を炭素化して得られるもので、製法の諸条件で、低弾性率から超高弾性率・高強度の広範囲の性質が得られる。 超高弾性率品は、高剛性用途のほか、優れた熱伝導率や導電性を生かしてさまざまな用途に使われている。
引張弾性率:600GPa以上
引張強度:2500MPa以上
引張弾性率:350~600GPa
引張強度:2500MPa以上
引張弾性率:280~350GPa
引張強度:3500MPa以上
引張弾性率:200~280GPa
引張強度:2500MPa以上
引張弾性率:200GPa以下
引張強度:3500MPa以下
炭素繊維の原糸は、長繊維及び短繊維があり、それらを二次加工することで様々な製品形態のものが得られます。